マウスとキーボードというPCの中でも特に触る時間の長い2種類の製品は、ある時期までは群雄割拠の時代だったように思う。
有名メーカーも新興メーカーも、俺が覇権を握るんだと言わんばかりに奇抜な意欲作を投入していたが、それも今は昔。 熱が冷めたのか商業的に振るわないのか、ここ最近のマウス・キーボード界隈は平々凡々な凪のような落ち着き具合だ。 特に熱かったのはいつ頃だろうか。 マウスは5ボタン(左クリック、右クリック、ホイールクリック、ホイール上、ホイール下)を基本として、 サイドボタンを2つ配置した7ボタンマウスが登場し、そのうちにチルトホイールを搭載した9ボタン型も出てくる。 そしてRazer Nagaのように親指側に複数のボタンを配置した、多ボタンマウスも顔を出し始める。 デバイスメーカーも特にPCゲームのためにボタン数/キー数を増やして、左右の手の操作割合を高められるようにしていた。 この時期はまさにマウス・キーボード戦国時代。 新旧幾多のメーカーが意欲作や、定番モデルをベースにした発展型を開発・販売していた華やかな時であったと言えるだろう。 ゲーミングマウスでありながら有線/無線の両方に対応したManbaなんかも、当時としてみれば画期的なコンセプトだしね。 風向きが変わったと感じるのは、マウスやキーボードが本格的に光りだすようになった頃。 やたらと発光の度合いや多彩さが取りざたされるようになりだし、妙に値段の高い光る製品が出てくるようになってきた。 当時の俺は発光ブームに興味が無く「光ってもゲーム等々には何も影響ないし値段も高いし、すぐ廃れる旬の短い流行やろ」と考えていた。 しかしいまだ、そのブームは続いている。 有名メーカーの製品は当然のように1万円を超える値段が付けられ、どこかでみたような形やスペックをした光る奴らが生み出されている。 なにこれ? 今のマウス/キーボード界隈は死に体と化しているように思う。 機能部分での革新を起こせないまま、とりあえず最新スペックで、廃れかけてる流行にあわせた製品を出している感が否めない。 やれdpiが8400だぜ、いやいやウチは11400だよ、とスペック上の数字を競っていたり、ボタン数が限界突破していたり、 暗に「ウチの製品は他よりこんなに凄いんだぜ!!」と言わんばかりのギラギラしたコンセプトが何も感じられない。 「センサー/スイッチは最新のアレです。1677万色の発光パターンがあります。安定の多ボタンです。キーカスタマイズ対応です」 そんなやる気のなさそうな製品出してんじゃねえよ、でかい野心はねえのかよお前らには!! と言いたくなるような体たらく。 とは言いながらも、技術革新なんて簡単には起きないのはわかるし、大体にしてそういう野心作って最初は評価が芳しくないんだけども。 出始めの奇抜なものや変化を嫌う保守的な層って結構いるからね。 そういったいくつかのハードルを越えないとブレイクしないし、売れなきゃ敗戦。厳しい界隈だぁ。
by henga
| 2017-06-08 00:12
| 日常
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