フリーゲーム:ジャリネスハート

ツクール製フリーゲームまとめサイトを漁っていたら、まさかのツクール2000で製作されたカードゲーム発見。
発売が16年も前であるにもかかわらず、作り手の想像力を今でも表現できる奥の深さ。
稼動範囲が恐ろしく広いですね2000は。


●ストーリー:★★★☆☆
母親がすごい人だったため、生まれた時点で周囲の期待感MAXだったものの、何年たっても才能は開花せず
次第に周囲から見限られ、ひきこもりになってしまった女の子が主人公。
ひょんなことからネットカードゲーム『ジャリネスハート』をはじめる事になる、というのが冒頭。
色々なレビューを見るとストーリーが結構叩かれていますが、個人的にはそんなに気にならなかったかなぁ。
カードゲームで世界を救う的なノリには、●戯王とか遊●王とかですっかり慣れてしまっているので。
世界がどうこう以外にも小さくない粗はあるものの、俺はカードバトルができればそれでいいんだ!


●キャラクター:★★★★☆
キャラクターは一人ひとりが結構な特徴づけをされていて、キャラごとの立ち絵も出てくるので覚えやすくわかりやすい。
立ち絵のないモブキャラも「初心者狩りにあい、慰めてる身内に暴言吐いてログアウトする奴」とか、妙に人間味があるのが結構いる。
またその口調が絶妙にリアルで、見覚えがありすぎて苦い笑いが出てくるレベル。
語りや心理描写の際に、結構な厨二成分や多様なキャラ属性が混入されているので、その手のノリが苦手な人は好きになれないかも。


●システム:★★★★★
よくツクール2000でこのレベルのカードゲームを作ったな、というのが正直なところ。
会話パートはサモンナイト的なADV形式。立ち絵が出てきてキャラ同士が会話する。
MTGをベースに、ツクール2000で動かせる範囲内にルールや仕様を簡略化し、カードゲームしている感がとても出ている。
マナコストの設定もMTGライクでありながら、若干仕様の異なるジャリネスハート用にしっかり調整されているのが見て取れる。
強いカードはコストが重いため、序盤にまとめて引いて事故要因になったりするのも、運の絡むカードゲームらしくていい。
ゲーム内通貨でパックを買うこともでき、現実でパックを開ける時のあのワクワク感も網羅。
カードゲームの対戦や駆け引き、あの感じが味わいたい人にはとてもおすすめ。
ただ、初期デッキは絶対に崩せない、デッキを3つまでしか保持できない、デッキを崩すとPC進化やりなおし、
デッキ構築時のカード選択に手間がかかる、などの点は結構気になる。



●バランス:★★★★☆
適時強化すれば、中盤までは大体どのプレイヤーキャラでも戦える。
終盤になるとデッキ相性によっては絶望的な相手も出てくるため、タイプの違う新デッキ構築が必要になることも。
後半のパーミッションデッキの強さは、往年のMTGのの強さとイライラ感を思い出させてくれますねこれは。
それでもしっかり対策を練ればちゃんと勝てるようになるあたり、バランス調整は素晴らしい。
ただ、特定の敵はデスティニードロー積み込みを行うため、それを想定したデッキ構築や動き、対策を求められるという
ある意味パズル的な戦い方をしなければならない所も。


●やりこみ要素:★★★☆☆
カードコンプリートと全キャラ撃破ぐらいしかやりこむ要素はなさそう。
全PCで全キャラ撃破とかも考えられるけど、デッキ構築システムの都合上非常に面倒であることや、
PC間に絶望的な相性差が存在することなどから、現実的ではないかな。
「全キャラにほぼ勝てるデッキ」を作った時点で、ネトゲ的な意味でのゲームクリア感を感じた。
といっても、後半の敵に勝つためのデッキ作りそのものが結構なやりこみ要素といえるかも。


●画面:★★★★★
いい意味で頑張りすぎ。途中途中の挿絵や一枚絵は、イラストレーターの今野隼史氏が描いており、
絵が表示されるたびに「あれ?俺ツクール2000のゲームやってるんだよな?」と思うほどに画面が華やぐ。
ADVパートも大体常時キャラの立ち絵が出てくることや、移動時などは画面右側前面が選択肢画面になっているうえ、
背景もMAPごとに別個用意されているため、絵面が寂しくなることはない。
対戦はドット絵でデフォルメされたモンスターたちが動く。非常に細かく作りこまれており、動きの滑らかさや種類の豊富さで
見ていて楽しめる。能力やスペルのエフェクトも多彩で、イメージとがっちりマッチしている。


●BGM:★★★★★
ほとんどのBGMはフリー音楽素材を公開している"煉獄庭園"からの選出で、ジャンルが幅広いながらも
それぞれの使いどころがピッタリであるため、とっちらかった印象はなく非常にまとまっている。
戦闘BGMも数種類の中から指定できるため、そのときのテンションに合った曲を選べる。
個人的にはタイトル画面の曲が一番、本編ラスボス戦がその次にお気に入り。
EDで流れる曲はネット上を見ると賛否両論あるが、このジャンルがあまり好きでない俺でも普通に聴けてしまった
非常に耳なじみの良い曲。何気に高クオリティだと思った。


●総評:★★★★☆
ハマりすぎて2日間一気にプレイしてしまった。
MTGプレイヤーはカードリストを眺めているだけでも楽しめると思う。
ルールに慣れるまではちょっと苦戦するかもしれないが、プレイすればもっと楽しめるはず。
反面カードゲームになじみのない人や、遊●王のように使用コストの概念が薄いカードゲーマーには
最初はルールが理解しにくいかも。まあ慣れだよ慣れ!

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by henga | 2016-08-22 01:25 | ゲーム | Comments(0)


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